【保存版】添加物表示5つのチェックポイント|ラベル博士がやさしく解説

「添加物」と聞くと、なんとなく体に悪そう…そんなイメージを持っていませんか?
一方で、「無添加」と書かれていると、なんとなく安心してしまうこともありますよね。
でもそれって、本当に「安心=安全」なのでしょうか?

今回は、食品表示の専門家・ラベル博士と一緒に、「添加物表示の5つのチェックポイント」をやさしく解説していきます。

目次

添加物表示のルールをおさらい

食品添加物は、原材料名の最後に「/(スラッシュ)」で区切って表示されます。
例:「○○、△△/pH調整剤、甘味料(ステビア)」

  • 用途名(保存料、酸化防止剤など)と物質名が併記されることもあります。
  • 並び順は使用量順ではなく、用途や表示慣例に基づいています。
  • キャリーオーバーや加工助剤など、表示義務のない添加物もあります。

この基本をおさえておくと、ラベルの「どこを見るか」がぐっとラクになります。

実践!5つのチェックポイント

チェック①:スラッシュの後を見よう

スラッシュ(/)の後に記載されているのが添加物です。

この部分が極端に長かったり、見慣れない名称が多いときは、「何のために使われているのか?」を意識してみましょう。

チェック②:用途名と目的に注目しよう

添加物には、それぞれ明確な役割があります。

たとえば「保存料」「酸化防止剤」「pH調整剤」などは、食品の腐敗や変色を防ぎ、安全性や保存性を保つために使われています。

見た目や味のためだけではなく、食品を安全に届けるために使われていることも多いのです。

チェック③:似た商品と比較してみよう

ピンキーはある日、コンビニでお弁当用のハンバーグを買おうとしたとき、A社とB社の商品を比べてみました。

  • A社:/調味料(アミノ酸等)、pH調整剤、増粘剤、甘味料
  • B社:/調味料(アミノ酸等)
ピンキー

あれ、こっちの方が添加物少ない!

見た目はほとんど同じ。でも、表示を見ると添加物の数が違うことに気づきました。
このように、「似たような商品でも成分は違う」ことがラベルからわかります。

チェック④:添加物=悪ではない?食品ロスとの関係も

「無添加」と聞くと、なんとなく体によさそう、地球にやさしそう…そんなイメージを持つ方もいるかもしれません。

でも実は、賞味期限が短くなって食べきれなかったり、品質が変わりやすくなったりすることで、食品ロスにつながることもあります。

エコリ

無添加って、地球にやさしいと思ってたけど…

エコリは「無添加パン」を買ったのに、2日でカビが生えてしまった経験がありました。
「無添加=良い」と思っていたけれど、食品によっては保存が難しいこともあると気づいたのです。

ラベル博士

添加物は、保存性を高めるだけでなく、おいしさや見た目を保ったり、つくりやすくするためにも使われているんですよ。

チェック⑤:表示だけで判断しない!「不使用」の落とし穴

「〇〇無添加」「〇〇不使用」といった表示を見かけることは多いですが、実はそれが誤解を生むこともあるのをご存じですか?

こうした表示に関して、消費者庁は2024年4月から、「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」を本格的に適用しました。

ガイドラインでは、次のような表示が「誤認を招く」とされています。

  • 表示義務のない添加物について「不使用」と書く
  • 原材料由来の添加物(キャリーオーバー)を「無添加」と誤認させる
  • 「無添加=健康・安全」といった印象を与える

とくに近年は、“無添加だから安心”というイメージが強くなりすぎたため、表示のしかたにもルールが設けられるようになったのです。

私たち消費者が安心して食品を選ぶためには、こうした「表示のしくみ」を正しく知っておくことが大切です。

▶︎ 食品添加物の不使用表示に関するガイドライン(消費者庁)

ラベル博士のまとめ:知れば、怖くない。

食品添加物は、私たちの食生活を支える“道具”のひとつ。
使われているものは、国の安全基準に基づいて認められた添加物です。

つまり、ただ「無添加が正しい」と決めつけるのではなく、「なぜ使われているのか?」を知って、自分なりに判断できるようになることが大切なのです。

ラベル博士

“無添加”と書かれているだけで安心するのは、ちょっと早いかもしれませんぞ。
大事なのは、「なんのために使われているのか?」を意識して見ること。
それだけで、買い物の見え方が変わってきますよ。

今日の買い物から、スラッシュの後ろにちょっとだけ注目してみませんか?
小さな気づきが、あなたの「選び方」をもっとやさしく、もっと賢くしてくれるはずです。

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